C言語入門（３）：入出力と四則演算

• 入出力

入出力の関数はいくつかありますが、ここでは書式付き入出力ができる printf と scanf を使います。
• 書式付き出力関数 printf

printf("書式", arg1, arg2, ...);

"書式" のところには、どのような出力をするのか指定する。arg1, arg2, には出力する定数や変数を指定する。
 
• 書式付き入力関数 scanf

scanf("書式", arg1, arg2, ...);

  "書式" のところには、どのような入力をするのか指定する。書式の変換仕様は、printf のように入力するデータの型によって異なる。 （多くは printf の変換しようと対応している。）
 
%d : (decimal) int 型のデータを１０進表記。
%lf: (long float) double 型のデータを１０進浮動小数表記。
%c:  (character) char 型のデータを文字表記
 
また、arg1, arg2, にはポインタ(pointer)を指定する。
（注）ポインタについては後ほどもう少し詳しく。

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（例題３−１）
下のプログラムは、２つの整数 a, b を入力し、それらの和を c に代入しそれを出力するプログラムです。 作成し、実行してみましょう。



（実行例）
gcc ex3-1.c -o ex3-1
./ex3-1
4 7
a=4, b=7
a+b=11
 

• scanf("%d %d",&a,&b); で int 型の変数 aとb にデータを入力。最初の %d は a の書式仕様、次の %d は b の書式仕様。
• scanf で変数にデータを入力する場合、&a,&b の様に&を付ける。&a, &b をそれぞれ a, b のポインタという。
• printf("a=%d, b=%d\n",a,b);  で a と b の値を
     a=..., b=...,
という書式で出力する。
•  printf("a+b=%d\n",c); で c の値を
     a+b=...
という書式で出力する。
 

（課題３−１）
２つの実数(double)を入力し、その積を計算し出力するプログラムを作成し、実行しなさい。入力を 3.51, -4.55 にしなさい。 期待した結果が得られるか確認しなさい。
（ヒント）型宣言、書式仕様
  


• 四則演算
四則演算は、算術演算子(arithmetic operators)を使って行う。
+：和
-：差または符号の反転
*：積
 /：商
%：剰余
 

（例題３−２）
下は２つの整数を入力し、加減乗除の結果を出力するプログラムです。 作成し、実行してみましょう。


 

（実行例）
gcc ex3-2.c -o ex3-2
./ex3-2
Input M and N: 9 4
M=9  N=4
M+N=13, M-N=5, M*N=36, M/N=2, Res(M/N)=1

Input M and N: -12 5
M=-12  N=5
M+N=-7, M-N=-17, M*N=-60, M/N=-2, Res(M/N)=-2
 

• int 型のデータ同士の割算の結果は切捨てになる。
• 剰余 %  は int 型のデータのみ。
• 負の整数の割算と剰余は、処理系による。
 

（課題３−２）
上のプログラムを参考に、２つの実数を入力し加減乗除の結果を出力するプログラムを作成し実行しなさい（剰余はなし）。
例題３ー２の実行例と同じ入力に対して結果を整数の場合と比較せよ。
（ヒント）変数の型と書 式仕様。特に割算に注意する。


（課題３−３）
1 ガロンは 3.785412　リットルである。ガロンをリットルに変換し出力するプログラムを作成し実行しなさい。逆にリットルをガロンに変換することはできるか？


（課題３−４）
 int 型のデータの大きさは 4 Byte = 4294967296 で、-214747368 から 2147483647 の数字が割り当てられている。（参 考） さて例題３−１のプログラムで 2147483647 と 2 を入力したらその結果はどうなるか観察せよ。なぜそのような値が得られるか考察せよ。
（ヒント）補数という概念を参考書などで調べる。
 
余裕のある人へ
 
（課題３−５）
何時何分何秒から何時何分何秒までといったように、２つの時刻を入力して時間差が何時間何分何秒となるか計算するプログラムを作成し実行せよ。
（ヒント）まず時刻を秒に直す。そして整数の割算の性質を使う。